考え方1つで苦しい劣等感は無くすことができる【アドラー心理学から学ぶ】

from 書籍

生きていれば劣等感あるいは悔しさや至らなさを感じる事は多々ありますよね。

自分の欠点というのはどうしても気になってしまうものです。

  • 「自分の〇〇ところがなんてダメなんだろう…」
  • 「あの人はできるのに、なぜ自分はできないのだろう…」
  • 「こんな自分は好きではない。才色兼備なAさんのようになりたい」

劣等感を感じていると気分が滅入ったり、生きづらい思いをします。

「劣等感を克服したい」という悩みはほとんど多くの人が抱える悩みです。

実はこのような「苦しい劣等感」は考え方1つで克服することができます。

むしろ、正しく劣等感とつきあえるようになりと大きな自己成長に繋がります。

「劣等感」というのは「向上心」の裏返しであるため、あなたが成長する原動力になります。
「劣等感」というのは「主観的解釈」なので、あなたが思うほど深刻なことではないことがあります。
「過去の自分」と「現在の自分」を比べることで、「劣等感」は「向上心」というプラスの性質を帯びます。

劣等感の克服のカギは、あなたが「劣等感」に対する考え方を変えていけるかどうかです。

本記事では、アドラー心理学で学ぶことができる「劣等感の克服」に役立つ情報をまとめました。

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劣等感の克服はその正体を知ることから始まる

劣等感を克服するためには「劣等感の正体は何か?」を知ることがカギです。

答えは、人間関係の中の「比較」から生じる「向上心」が「劣等感」の正体です。

そして、その比較で感じられる「劣等感」は主観的なものであり、必ずしもあなたが劣っているという事実ではないことも理解すべき点です。

これらについて、以下をまとめていきます。

劣等感とは向上心の裏返しから生まれる心理である

他人との比較から生じる「劣等感」の原点は「向上心」

劣等感は人間の本能にある「優越性の追求」「向上心」の裏返しです。

人間は他の動物と違い、生まれた時点では自分の力で動くこともままならず、意思疎通もできません。

先天的には無力ですが、成長する過程でほかの動物以上に多くの「できること」を身につけていきます。

無力の状態から脱したいという本能「優越性の追求」によって人間は成長していきます。

 

ある程度の分別が付き始め人間関係の中に入っていくと、自分とは違う他者と出会います。

人間関係で過ごす中で、他者と自分との違いが分かるようになると「憧れ」「理想」を抱くようになります。

あの人のように「なりたい」「成功したい」「キラキラした人生を送りたい」
周りよりも「頭が良くなりたい」「可愛くなりたい、格好良くなりたい」

今の状態よりも良くなろうとする「向上心」を持って、「理想の自分」を抱くようになります。

このときに「理想の自分」と「現在の自分」を比較したときに劣っているかのように感じるのが「劣等感」です。

「劣等感」を感じるのは「成長しようとしている証」

「劣等」とは「価値が少ない」という意味です。そして、「感」はそのように感じられるという意味です。

つまり、「劣等感」は「価値が少ないように感じられる」という意味ですね。

 

ここで「理想の自分」を100点満点、「最悪の自分」を下限の0点という前提で「現在の自分」は何点か考えてみてください。

 

実は「現在の自分」は80点であろうと、50点であろうと常に100点(理想)以下なのです。

そして、このとき100点と比べて悔しい思いをしているのが「向上心」であり、「劣等感」でもあります。

この気持ちがあるからこそ100点を目指して努力をしようと頑張れるのです。

そもそも「現在の自分が100点である」と言い張れる人は、そこから成長しようと思わず劣等感も感じないでしょう。

 

「劣等感を持っていること」はダメなことではありません。

むしろ、向上心を持てる人だからこそ劣等感を持つことができます。

「成長しようとしている証」なので、マイナスのイメージを持つ必要はありません。

正しい劣等感への認識は、結果的にはその人へプラスの影響(人間的成長)をもたらしてくれます。

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劣等感は主観的解釈であり、事実とは違う

ここでは「正しい劣等感の認識」についてまとめます。

劣等感はあくまで「感」、つまり「そのように感じられる」に過ぎません。

つまり、自分のなかでそう感じられる:主観的解釈であって、誰からみてもそうである:客観的事実ではないことがほとんどです。

「劣等感」が動かぬ事実でないのなら、自分の力で変えていく・解決していくことができます。

客観的事実と主観的解釈の違い

「熊」に対する認識を例に挙げて考えてみます。

客観的事実というのは「熊は獣である」ということです。

誰がどう見ても「熊は獣」ですし、この事実はだけにも変えることはできません。

 

一方で主観的解釈というのは、たとえば「熊はかわいい」「熊は怖い」などということです。

動物園で熊をみれば、きっと「熊はかわいい」と思えるでしょう。しかし、山の中で熊と出会うことがあれば「熊は怖い」と思うでしょう。

経験や立場、状況によって熊に対する考え方は変わります。

つまり、

客観的事実:誰もが納得する動かしがたい事実
主観的解釈:経験や立場、状況に応じて考え方や評価が変わる解釈

「劣等感」とは「他人との比較」で生まれる主観的解釈です。

世界中の誰もがあなたの悩む「劣等感」を共有しているわけではありません。

主観的解釈である「劣等感」に対して認識を改めることで、自分自身の身体的特徴や才能、境遇に対する価値観を変えることができます。

つまり、自分に対する自分の考え方しだいであり、「実はそんなに悩むことではない」場合がたくさんあると言うことです。

劣等感に対して正しい認識を持つ

劣等感に対する正しい認識は以下の3点です。

劣等感は「向上心」の裏返しであり、成長しようとしている証である。
劣等感は「主観的解釈」であり、動かしがたい事実ではない。
劣等感を持って努力をすることで、今の自分を「より良く」変えていくことができる。

努力家や真面目な人は成長意欲も大きいので、劣等感を持ちやすいと言われています。

「理想なんてない」「このままでいたい」と考える人は、劣等感を感じないばかりか努力や成長もしようと思わないでしょう。

「劣等感」を感じているなら、「おめでとう!成長するスタート地点に自分は立っている」と考えてみてください。

 

ここまでで「劣等感」について見てきて「自分の感じている「劣等感」とは違う!」「もっとマイナスの感情だ!」と感じる人もいるでしょう。

それは「劣等感」ではなく、最も多いのが「劣等コンプレックス」かもしれません。

「劣等コンプレックス」を持っている状態であると、劣等感に間違った解釈を持ち、劣等感に苛まれる危険があります。

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正しい劣等感との付き合い方

「劣等感」を「向上心」の裏返しであると認識し、それをバネにして努力するのが「正しい劣等感との付き合い方」です。

一方で、「劣等感」に対して間違った解釈をしたままであると「劣等コンプレックス」「優越コンプレックス」などといった「歪んだ劣等感」に苦しめられます。

多くの人はこれらを「劣等感」だと勘違いして苦しんでいます。

歪んだ劣等感

「コンプレックス」とは英語の直訳では「複雑な」という意味を持ちます。

心理学では、「複雑に絡み合った倒錯的な心理状態」という意味になります。

「倒錯的」とは「歪んでいる」ことを示します。

つまり、「劣等コンプレックス」は「劣等感に対して歪んだ認識を持っている心理状態」と言うことができます。

劣等コンプレックス

歪んだ劣等感を持つ人のよく使ってしまうフレーズや思考回路は

「どうせ自分なんて…」
「自分はダメだから、がんばったところで無駄…」
「〇〇さえあれば、□□できるのに…」

劣等感を言い訳にして、現状を変えることを避けて諦める傾向に陥ります。

劣等感とは「向上心から生じるもの」であるにもかかわらず、劣等感を「向上できない言い訳」として使っているという点で歪んだ認識と言えるでしょう。

 

このようなコンプレックスを持つ理由としては

  • ・現実的な努力が嫌:コツコツ頑張るのは面倒くさい、できるだけ楽をしたい
  • ・娯楽を優先する:楽しい時間(趣味や遊び)を犠牲にまでして向上したくない
  • ・現状維持が安心:現状に不満はあるけど、変わることに勇気がでない

が挙げられます。

劣等感を言い訳にしたまま努力をしないと、さらに劣等感を感じる状況になります。

この倒錯状態に入ると「成長するきっかけ」どころか「成長をせず停滞する」ことを優先する心理になります。

 

このループから抜け出すには、生物の本能である現状維持を好む(ホメオスタシス)に抗う努力をしないと変われません。

まずは「自分は変われる」「自分は成長できる」と信じましょう。そして、「できない理由」ではなく「どうすれば成長できるか」に焦点を当てて生きていくべきです。

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「本気で自分を変えたい」はたった1つの行動から実現し始める【原因論を捨てる】
「本気で自分を変えたい!」と思いはするものの、「どうすればいいのかわからない」ということはよくあることです。さらには「変わりたい」と思っていても、現実の自分は意思が弱く「なかなか変われない」ということに、苛立ちや劣等感を感じることもあるでしょう。

優越コンプレックス

「劣等コンプレックス」のほかにも「優劣コンプレックス」というものあります。

「優越コンプレックス」とは、自分は特別なのだと周りに訴えかけることで劣等感をなんとかごまかそうとします。

その手段として現れるのが

  • 誇大な自慢話
  • 過度な自己アピール
  • 虚勢を張る
  • ブランド志向
  • 経歴詐称、誇大表現

あたかも自分が優れているかのように振る舞うことで自分自身に「自分はすごい」と言い聞かせ、周りの人に虚勢を張って優越感に浸り劣等感をごまかそうとします。

 

自慢ばかりする人は承認欲求が強いと言われますが、その裏側には劣等感をごまかす動機があるのかもしれません。

承認されることでひとときの優越感に浸れ、劣等感を忘れられるのです。

優越感に浸っているだけで実質的な成長がないので、現実的な問題解決には至りません。

飲み会や友人の集まりでつい自慢ばかりしてしまう人は要注意です。

歪んだ劣等感を持ちやすい理由

このようなネガティブな歪んだ劣等感を持つ理由は「他人と比較し続けてしまう」ことにあります。

劣等感を抱いているときに陥りやすいのは何ごとも他人と競争することです。

「○○ではAさんに勝っている、優れている」
「△△ではBさんに負けている、劣っている」

という何ごとも誰かと勝ち負け優劣をつける考え方をすると、いつまでもネガティブな劣等感に悩まされます。

 

対人関係の中から「理想の自分」を想像し、追い求めると言いました。

しかし、「理想を追い求める段階」に入ったときには他人と比較してはいけません。

他人と自分が違うのは当たり前のことであり、客観的事実で変えようがありません。優劣をつけるのではなく、他者との違いを認めましょう。

 

比較するべきは「過去の自分」と「現在の自分」です。

理想を求めて努力してきた「過去の自分」と比べて、「現在の自分」は成長しているかどうかを重視しましょう。

そうすることで、「劣等感」は「向上心」のプラスの性質を帯びることになります。

・過去の自分よりも前に進んで成長していればOK
・同じ場所にいるのであれば、今から一歩踏み出して努力すればOK

といった考え方を身につけることで、ポジティブに劣等感と付き合っていくことができます。

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まとめ

苦しい劣等感を克服するには「劣等感」に対する認識を改める必要があります。

以下にその要点をまとめます。

「劣等感」は「向上心」から生じるものであり、本来は人の成長の促進剤となるもの。
「劣等感」はあくまで「主観的解釈」であり、事実とはことなるもの。思い違いや悩みすぎの場合もある。そして、自分の力で変えていくことのできるものである。
多くの人は「劣等コンプレックス」を「劣等感」と勘違いしている。これが苦しい劣等感の正体。
「劣等コンプレックス」の場合、言い訳体質を自覚して「向上できない」理由探し止めることが重要。自分の力を信じて「どうやったら変われるか」に焦点を当てる。
自分と他人が違うのは当たり前であり、比較するべきは「過去の自分」と「現在の自分」である。

苦しい劣等感の理由は劣等感に対する認識の仕方にありました。

この認識を改めることで、「劣等感」と正しい付き合い方ができるようになります。

 

「劣等感」を「向上心」と捉えて、「理想の自分」を追い求めながら努力していくことが大切です。

そして、比較するのは「過去の自分と現在の自分」です。

他人との競争ではなく、過去の自分を基準として「自分の成長」を評価することに意味があります。

劣等感の悩みを持つ人が読むべき書籍:「嫌われる勇気」

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